ラルフ・ラングニックは既にオーレ・グンナー・スールシャールの二の舞を回避している
土曜日にオールド・トラッフォードで行われたウエストハム・ユナイテッド戦のマンチェスター・ユナイテッドのスタメンを見た時、おそらくサポーターの大半が予想していたものだっただろう。

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ミッドウィークにブレントフォードを3-1で下しており、ラングニック暫定監督はそこから1名を変更しただけのスタメンを間違いなく自信と信念を持ってピッチに送り出しただろう。欠場したのはビクトル・リンデロフで、2022年のリーグ初挑戦を成し遂げている間に自宅に強盗が侵入したため家族をサポートする必要があり、代わりにキャプテンであるハリー・マグワイアがスタメンに復帰した。
これはメンバーをリフレッシュさせるための変更であり、ラングニックがミッドウィークの試合でのプレーを歓迎していたことを明確に示唆しているものである。たとえウエストロンドンで行われたブレントフォード戦の前半に関してはいささかプレッシャーの波が襲来したとしても、後半に関しては満足いくものだったからこその必要最低限の変更となったのは明白だ。
もしリンンデロフの家族にああいった悲惨な被害が出ていなければ、ミッドウィークの試合から変更は無かっただろう。スウェーデン代表CBは、マグワイアの最近の負傷欠場の機会を活かしてアピールに成功し、イングランド代表CBが負傷から復帰しても即スタメン復帰とすることを阻むことに成功していた。
だが、マグワイアは復帰戦となったウエストハム戦のパフォーマンスについては称賛を受けるべきであり、ラファエル・ヴァランの隣で非常に改善したプレーを披露した。また、ラングニック監督の決断についても称賛すべきであり、前任者のオーレ・グンナー・スールシャールはそれをなかなかやりたがらなかった。
例えば、10月にリヴァプールに5-0と抹殺後、本来ならマグワイアはクソみたいな記憶から消したくなるようなパフォーマンスを披露した故にスタメンを外されるべきだった。だが、スールシャール監督は、当時それ以外の選択肢もあったにも関わらずその後のリーグ戦4試合でマグワイアを引き続き先発起用した。たしかに彼はクラブのキャプテンかもしれないが、彼のその頃のパフォーマンスったらそりゃ酷いもんで、アームバンドを腕に巻いているという理由だけでスタメンに入っていいってレベルじゃなかった。
他の選手もまた然りで、スールシャール体制末期に低調だったアーロン・ワン・ビサカ、最近調子を上げているフレッジ、ブルーノ・フェルナンデス、マーカス・ラッシュフォードがそれにあたる。しかしながら、ジオゴ・ダロト、ドニー・ファン・デ・ベーク、ジェシー・リンガードらが当時サポーターやスールシャール監督がチームに求めていたブーストをもたらそうと努力していたが、彼らが依然として選ばれ続けた。
だが、ラングニック監督のリーグ戦はまだ10試合であり、眩いばかりの興奮からは程遠いものではあるが、6勝して負けたのは1試合のみで結果は改善されており、マグワイアやラッシュフォードを外すというスールシャール監督が出来なかった難しい決断を下す準備をしていることを示している。彼らはウエストハム戦では勝利に貢献したものの、直近2試合ではアンソニー・エランガがラッシュフォードを差し置いて左サイドで先発しており、出番が来るのを待たねばならなかった。
さらに、ラッシュフォードは今月上旬のFA杯3回戦のアストン・ヴィラ戦で先発して以来スタメンはなく、ラングニック監督は選手のクラブでのステータスシンボルやビッグネームという理由でスタメン起用することは考えていないことを意味している。
その代わり、ラングニック監督はこれまでは常時出場する機会を与えられていなかった選手に門戸を開放しており、ダロトやエランガといった選手がスタメン奪取に向けてアピールを続けている。このチーム内競争がラッシュフォードの直近2試合での2ゴールといった結果にも影響を与えている。
ファン・デ・ベークやリンガードあたりはラングニック監督のスタメン固定しない哲学の恩恵を受けられていないが、ドイツ人指揮官のスタメン選出アプローチについての変更は間違いなく機能しており、実力を発揮できていない選手への発奮材料となっている。
エランガが経験積んで成長し、下からの押し上げに危機感を覚えたラッシュフォードやグリーンウッドが奮起する。
これこそがクラブのあるべき姿であり、強豪が強豪たらしめるのは有能な選手達がスタメンの座を争ってしのぎを削っているから。
ショーとテレスのLSB争いも再び激化しそうだし、RSBでもワン・ビサカは攻撃への貢献アップの必要性を肌で感じているだろうし、こっからいっちょブチ上げていっちゃいますか?
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