ノーム・エメランはテン・ハフ監督の中の序列を覆しちゃう存在になっちゃうかもよ!?
ユナイテッドデビューを果たしたメイソン・マウント、怪我から復帰したリサンドロ・マルティネス、ローン移籍を経て先発起用されたアマド、輝きを放つコビー・メイヌー。ユナイテッドのプレシーズンマッチ初戦は多くの話題に溢れていたが、ノーム・エメランが彼らの話題をそれなりに奪取することに成功。
© Ash Donelon/Manchester United via Getty Images
ユナイテッドはつかの間のオフが終わり、水曜午後にオスロでプレシーズンマッチを実施。ライバルチーム同士の試合では多くの主戦力がまだ不在だったのは納得だが、それでも多くの点で注目されていた。複数の選手が依然として代表仕事をこなしている中、テン・ハフ監督は使えるシニア選手を全員スタメン起用とした。
マウントはチェルシーから5500万ポンド(約100億円)で移籍して以来最初の出場ということで一番の注目を集めていたが、一級品のプレーですぐに何を中盤にもたらせるのかを示し始めた。トム・ヒートンがゴールマウスを守り、負傷から復帰したマルティネスがラファエル・ヴァラン、アーロン・ワン・ビサカと一緒に守備ラインを形成し、前線ではジェイドン・サンチョが引っ張った。
それ以外のポジションはユナイテッドが期待する若手たちが起用された。残る守備ラインの1つであるLSBにはアルバロ・フェルナンデスが入り、メイヌーとハンニバルがマウントと共に中盤を構築し、右ワイドにアマド、左ワイドにはオマリ・フォーソンが入った。
彼らが多くのチーム内競争で先んじて先発出場した若手であるということは、この6名が次なるアレハンドロ・ガルナチョ候補であると言って差し支えないだろう。
手にしたチャンスを潰してしまった選手はいなかったと言えるだろう。その中でハイライトと言えるのは、ケガでシーズンを終える形になってしまったメイヌーが中盤の深い位置でのプレーメーカーとしての役割を確実にこなしたことだ。ハンニバルは全力プレーを見せ、素晴らしいタックルで失点を防いだシーンもあった。左サイドではフェルナンデスとフォーソンが上手くプレーし、アマドはサンダーランドでの武者修行の経験を経て活き活きとした表情を見せてくれた。
だが、シニア選手を含んだ前半組がゴールを奪えなかったのに対し、U-21組はゴールを奪った。全員が交代した後半、一番の経験豊富な選手がブランドン・ウィリアムズといった具合だった。プレミアリーグでの経験も豊富な選手と相対した中で、ユナイテッドの若手選手たちは求められることをすべてやってのけた。
守備陣はダニエル・ジェームズ、ジョー・ゲルダート、パトリック・バンフォードらの攻撃を跳ね返し、中盤はボールの奪い合いに勝利しポゼッションを確保し、エメランは主役となった。20歳のアタッカーは2019年にアミアンから加入して以来高く評価されており、今回巡ってきたチャンスに全力で応えたのだ。
イサク・ハンセン・アーロンからの完璧なスルーパスで右サイドを抜け出すと、冷静にネットを揺らし先制点をゲット。その後、このフランス人は2点目をアシストし、ジョー・ヒューギルに決めるだけというボールをプレゼントしている。
思わずみんなが注目しちゃうようなインパクトあるパフォーマンスだった。サポーターはクラブにはまだ新しい可能性が眠っているにワクワクし、テン・ハフ監督にも考慮すべき点があることを訴えた。
ユナイテッドは次の水曜日にエディンバラでリヨンと対戦するが、これが若手勢にとってはアメリカツアーに帯同できるか否かの最後のアピールチャンスとなるだろう。それまでにシニア選手は全員戻ってくるので、ツアー帯同者全体の数としては多いものの、若手に用意される枠としては限られたものになるだろう。
メイヌー、アマド、フェルナンデス、ハンニバルあたりはアメリカ行き確実と思われるが、エメランはフォーソンやその他の若手よりもアピールして残りの座席を確保することに賭けている。
テン・ハフ監督はリーズ戦で自身の序列を決めているものと思われたが、それを土壇場でエメランが変えてしまったかもしれない。エディンバラでのリヨン戦でもチャンスが与えられれば、そこで再びエメランが躍動するかもしれない。
エランガあたりが移籍しそうな感じだし、サンチョは未だ完全復活って感じじゃないし、アマドもプレミアリーグでやれるかどうかは未知数のまま(昨シーズンはチャンピオンシップにローン移籍)、エメランがカップ戦の途中出場枠ぐらいでギリギリ生き残る道があるかもしれない。
グリーンウッドが来シーズンどうなるのかも影響するかもね。彼がユナイテッドに残り、プレーするようなことになれば流石にエメランに出場する機会が巡ってくるチャンスはほぼなくなるかなぁ。
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