スタッツからフェルナンデスにおんぶにだっこ状態からの脱却っぷりを紐解く
ブルーノ・フェルナンデスは直近の11試合で2ゴール・2アシストを記録しているが、彼のそれほどでもない調子は実はすごく良いことなのである。
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トッテナム戦の素晴らしい後半の戦いっぷりからは多くのポジティブな点を挙げることが出来るが、最も励みになることはある意味ではネガティブなものである。それは、比較的ブルーノ・フェルナンデスが消えていたということだ。
ポルトガル代表のプレーメーカーは悪かったわけじゃないが、特に目を見張るプレーだったというわけでもない。ソリッドだったし、ボールも良く動かしていた。だが、3-1で勝利したこの試合で良かったユナイテッドの選手上位半分には入らないだろう。
だが、ユナイテッドがフェルナンデスの傑出した貢献抜きで良いプレーをし、そして印象的な勝利を収められたということは非常に励みになることであり、ここ数週間のパターンとなっている。
最近のフェルナンデスのプレーが良くないとは決して言えないが、彼のパフォーマンスはシーズン序盤ほどのシャープさはない。スポルティング・リスボンから4700万ポンド(約71億円)で加入して以来、彼は初めて3か月連続でクラブの月間MVPを逃すことになるかもしれない。
実際、フェルナンデスの直近の11試合での数字は2ゴール、2アシストである。ユナイテッドで70試合に出場して36ゴール、22アシストを記録している選手の成績としては、いささか物足りないものだ。
不毛なレアル・ソシエダ、チェルシー、クリスタル・パレスとの3連続スコアレスドローがあったが、最近になってユナイテッドはフェルナンデスの試合を決める貢献抜きで適切なバランスを見出している。
フェルナンデスは勝利したシティ戦とグラナダ戦でPKを決めており、ホームでのACミラン戦とブライトン戦ではゴールをアシストしているが、ゴールでの貢献という点では最近の13ゴール中9ゴールに絡んでいない。
今シーズン序盤は傑出している1人に頼りすぎている点が批判されていたが、ユナイテッドは今、フェルナンデスにおんぶに抱っこ状態から、彼はチームに更なる創造性をプラスしてくれる1ピースになりつつあることを示し始めている。
日曜日の3-1勝利は、ユナイテッドが3点以上取った17試合目だった。そのうち14試合でフェルナンデスは少なくとも1ゴールか1アシストを記録している。3点以上ゴールを決めた試合で彼が1点も絡まなかった最初の試合はカラバオカップのブライトン戦で、この時は先発じゃなかった。2つ目の試合は12月のシェフィールド・ユナイテッド戦だった。なので、日曜日のスパーズ戦は、フェルナンデスのゴール関与無しでトップクラスの相手に3点以上決めて勝利した初めての試合となったのである。
フェルナンデスのペースが落ち始めていることと、最近になって疲労蓄積のサインが見え始めていることは驚くことではない。今シーズンのプレミアリーグの94.7%でプレーしており、公式戦トータルでも82%でプレーしている。今シーズンは既にクラブでほぼ42試合にフル出場しているのと同じ計算になり、さらに代表でもプレーしている。
2020年1月にオールド・トラッフォードにやって来て以来、すぐにフェルナンデスは攻撃の中心になった。来た瞬間から外せない選手となり、昨シーズン後半の躍進の立役者だった。今シーズンの特異なスケジュールは、肉体的な消耗を増すだけである。
フェルナンデスは遅かれ早かれトップフォームに戻るだろう。だが、ユナイテッドがトップフォームの彼抜きでも今の調子を維持できれば、それは非常に頼もしいことである。
最近のポール・ポグバやメイソン・グリーンウッドが調子を上げてきているとしても、スパーズ戦のユナイテッドは個人技頼みなアプローチではなく、組織としてのアプローチでスパーズを撃破した。
フェルナンデスはおそらく木曜日のグラナダ戦では休養を与えられるだろう。彼抜きでグラナダを下してヨーロッパリーグの準々決勝を突破できれば、もっとスールシャール監督は簡単に重要なスター選手を休ませることが出来るようになるだろう。
ポグバのサイド起用がチームとしてものになりつつある感じがするし、フェルナンデスを休ませてマタなりファン・デ・ベークなりがトップ下に入っても同じように戦えれば、チームとしての厚みマシマシ、強さマシマシになると思う!
フレッジが上がって中央突破でゴールを決めたシーンもチームとしての見事な崩しだったし、グリーンウッドも調子あげてきているし、そろそろマクトミネイとかジェームズあたりのゴールを見たくなってきたw
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