ユナイテッドはDFに新たな役割を与えた【そして新たな次元へ】

「我々には、守備陣から攻撃を組み立てるだけのテクニカルなクオリティーが無い。」

ジョゼ・モウリーニョ前監督はユナイテッド在任中にそんな厚かましい発言をしていたが、スコアレスドローに終わったバレンシア戦ではボールを運べるDFがおらず、この主張は的を得ていた。特に、ビクトル・リンデロフがベンチで起用されずに終わった点が、この主張の正しさを物語っていた。

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その数週間後の劇的な逆転劇を見せたニューカッスル戦でも同じことが起こり、モウリーニョ監督はポール・ポグバを後ろに下げてボールを展開できるようにチームにテクニカルなクオリティーをもたらした。この試合でも、リンデロフは起用されずにベンチを温め続けた。

公平を期すために言っておくと、リンデロフはモウリーニョ体制の最後の数ヶ月で16試合に先発している。だが、リンデロフはCBの右側という慣れ親しんだポジションで殆ど起用されず、ベンフィカ時代に見せていたようなボールを持ち運ぶプレーを見せることは殆ど無かった。

モウリーニョ前監督は、リンデロフをCBの左側でプレーするように強いたことを認めており、それはリンデロフが最もテクニカルなDFであるのが理由だった。そして、CBがハーフラインを超えて相手陣内に攻め上がることなど1度も無かった。

オーレ・グンナー・スールシャールが暫定監督として指揮した試合で、リンデロフの攻め上がりは彼の自信に基づくものではなく、指示によるものだと気がつくのに数分しか要しなかった。

だが、カーディフ戦では、我々はユナイテッドのスカウトがリンデロフを2016/17シーズンにモニタリングした際に、彼の強みとしてハイライトした部分を目の当たりにした。それは恐れを知らぬ大胆さであり、持ち上がる際の落ち着きであり、相手DFの間を切り裂くパスであり、タックルではなくクリーンに相手FWの収めたボールを奪い取る器用さである。

明らかにカーディフのニール・ワーノック監督を驚かせた点であり、ユナイテッドにポゼッションにおいて違いをもたらした点である。シンプルに聞これるが、ボールを持ち上がれるDFがいると、他の選手は自然と前へと上がることができ、その結果、ダビド・デ・ヘアが常にロングボールを蹴る必要もなくなる。

カーディフ・シティはその対処法が分かっておらず、リンデロフは自由に持ち上がる事ができた。特に、後半にマーカス・ラッシュフォードがシュートを外したシーンでは、ディフェンシブサードから相手のファイナルサードまで僅か5タッチで運んでしまった。

Full freedom Lindelof pic.twitter.com/Ys81ukUIsC

— ^ (@vlindeIof) 2018年12月24日

24歳は非常に自身を持ってプレーし、そして自由にプレーした。彼は、上述のシーンではワンツーがラッシュフォードから返ってくることを期待して相手ペナルティーエリアに相手に気づかれること無く侵入していた。だが、相手GKニール・エザリッジが向かってきたことで、ラッシュフォードは全てのストライカーがやることを選択したのである。つまり、ゴールに向かってシュートを放ったのだ。

確かにまだカーディフ戦だけに過ぎないが、リンデロフはモウリーニョのもとでは同じような相手にこういったプレーはしてこなかった。実際、2017年10月の試合では、今日の対戦相手であるハダースフィールドを相手にリンデロフはプレッシャーをかけられてボロボロのプレーを露呈した。

セールの季節到来！

公平を期すために言えば、リンデロフはそこから回復し、昨シーズンは何度もファンがリンデロフは峠を越したと感じられるプレーを見せている。11月のブライトン戦ではギリギリのタックルをしたり、その3ヶ月後のチェルシー戦ではチームメイトに集中しろとこめかみを指さして指示を出していた。

だが、カーディフ戦は、リンデロフがボールを持ち上がれるDFとして価値を証明した試合としてより大きな意味を持つかもしれない。そして、それはユナイテッドが前へと攻め込む新たな武器を手に入れたことを意味するのだ。

＜元記事：Manchester United have the defender to give them a new dimension＠Manchester Evening News＞

今日もリンデロフが先発したら、そういう点もチェックしたいね。

果たして今日もカーディフ戦みたいに魅力的な攻撃での貢献が出来るのか？

そしてそのためには相方CBがリンデロフの上がったスペースを上手く埋められるかにもかかってくるね。

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