ウェンブリーでの3試合連続ゴールでついに正当な評価を得る?
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EFLカップ16 Manchester Evening News, サウサンプトン, ジェシー・リンガード, 動画
79年に渡りマンチェスター・ユナイテッドでは試合のメンバーに少なくとも1人はアカデミー出身者を送り出しており、2名のアカデミー出身者がこのユニークな記録を今後もシェアしていくことになるというのが適切だろう。
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日曜日、ジェシー・リンガードは、ユナイテッドの歴史上マーク・ヒューズ以来2人目となる、ウェンブリーでのFA杯決勝、リーグカップ決勝、コミュニティーシールドの全てでゴールを決めた選手となった。
歴史上、この偉業を達成したその他のクラブの選手は、リヴァプールのイアン・ラッシュだけだ。
リンガードは、24歳にしてこれらレジェンドの仲間入りを果たした。
ここ2シーズン、リンガードはこれらのレジェンドと同じような扱いを受けてきたとは思わない。
ネットでも、ポール・ポグバとマーカス・ラッシュフォードがアカデミー希望の星だと言われており、一方でリンガードはユナイテッドで今後もプレーしていくにはクオリティーが足りないと言われている。
もしFA杯決勝でのセンセーショナルな決勝ゴールがそういった評価を変えるに不十分だと言うなら、ウェンブリーでの3試合連続ゴールは何か手品でもやった結果だということなのだろう。
偶然が3度続くことなど起こりえない。
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リンガードがそっちの方面に勤しんでいるからと言って、SNS上での活動で選手を評価してはいけない。
ゴールこそフットボールの目的であり、今回のゴールがリンガードについて疑問視している人間を納得させる材料になったとしても驚くことではない。
だが、リンガードがユナイテッドで決めたゴールのうちウェンブリーでのゴールが30%を占めるという事実は、ウォリントン生まれのアタッカーは決定力に重大な弱点を抱えていることを示している。
リンガードはまだユナイテッドで10ゴールしか決めておらず、ゴール前での鋭さを欠いている。
サンサンプトン戦でのリンガードのフィニッシュは落ち着いていた。もっとも、後半に巡ってきたより大きな決定機の場面ではシュートをバーの上に蹴りあげてしまったのだが。
だが、ゴールだけではない。リンガードはゴールと同じぐらいオリオール・ロメウとのマッチアップにも尽力。
リンガードは既にイエローカードを貰っている状況で、アンドレ・マリナー主審から最後の注意を受けており、リンガードはヘンリク・ムヒタリアンが不在の中で攻撃に創造性を加えるのと同じぐらい守備でもチームに貢献していた。
リンガードは、モウリーニョ監督からムヒタリアンやフアン・マタとはかなり違った役割を与えられているが、しばしば彼らと同じ評価基準で判断されてしまう。
モウリーニョは日曜日の大舞台でもリンガードを先発に起用して信頼を示し、そしてリンガードは監督のその期待に応えた。戦術的な変更を施すためにハーフタイムに交代したのはマタであり、リンガードでは無かったのだ。
どんなユースコーチでも、7歳でアカデミーに加入してきた子供がリンガードが辿りついたレベルまで到達するなんて言えないだろう。
ここまで来るのに長い時間がかかったが、ついにリンガードはユナイテッドのファーストチームで正当な評価を受ける時が来たのである。
FA杯決勝、コミュニティーシールド、EFLカップ決勝で決める力があるのに、普段決定力を発揮できていないことが逆にサプライズだとも言えるような。
他にもチェルシー戦での見事な反転シュートもあったし、凄いゴールがある一方で、決めきれないことが多かったり、試合から消えることが多々あったり…。ムラっ気があるんだよなぁ。
ハードワークできて、チームのプランに沿って守備的なプレーも厭わないってあたりがパクチーやアシュリー・ヤング的なポジションで生き残る道はある気がする。パクチーもビッグゲームでアーセナルとかリヴァプール相手にゴール決めてたしね。
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