ユナイテッドの誇りが無くなる危機？

ファン・ハール監督は新たに10代のアントニー・マルシャルを獲得したが、ユナイテッドが自前で育てた選手たちが見落とされている。

© Getty Images

78年続くユナイテッドの誇りが今シーズン途切れてしまうかもしれない危機にある。

スウォンジー戦ではベンチにパディ・マクネアとサム・ジョンストンが入っており、ユナイテッドは1973年の10月から3750試合に渡ってユース出身選手がスカッドに含まれ続けていることを意味している。

だが、これがいつまで続くだろうか？

この夏の移籍市場だけで、ファン・ハール監督は4名のアカデミー出身者を放出。ジョニー・エヴァンスはWBAへ、ラファエルはリヨンへ完全移籍し、アドナン・ヤヌザイとタイラー・ブラケットはそれぞれローン移籍でボルシア・ドルトムントとセルティックへと移籍した。

これらの名前が、ファン・ハール監督が就任してからの14か月間にユナイテッドを去ったアカデミー出身者のリストに加わった。

ファン・ハール監督がユナイテッドで最初に指揮を執った昨年の8月18日以来、16名のユース出身者がファーストチームデビューを果たしている。

ファン・ハール監督をフォローすると、これまでアヤックスではクラレンス・セードルフ、エドガー・ダービッツ、パトリック・クライファートを昇格させ、バルセロナではアンドレアス・イニエスタとシャビのブレークの手助けをし、バイエルンではバスティアン・シュバインシュタイガーやトーマス・ミュラーをデビューさせており、若手を起用するポリシーを持っている。

彼の履歴書には、サー・マット・バズビーやサー・アレックス・ファーガソンが築いてきた伝統に沿っていることが示されている。

しかし、彼が起用したユース出身者16名中11名は既にオールド・トラッフォードを後にしている。

彼らは放出されるか、ローンで外に出されている。

しかし、おそらくファン・ハール監督はユナイテッドに来た初日に自身の哲学について既に重要な明示を行っていたのだ。

就任会見の場で、ファン・ハール監督は哲学をユースチームにも適用するのかと問われると次のようにコメントしている。

オーナーとエド・ウッドワードCEOは私にアドバイスをするように要求したが、あくまでもメインはファーストチームだ。

ファーストチームというのは長期的なプロジェクトであるユースよりも短期のチームだ。就任から1、2年の間はファーストチームとユースチームを分けて考えないといけない。

今、私は全力で私の哲学をファーストチームへ伝えねばならない。そのためには私は時間が必要だ。あなた方だけじゃなく、CEOやオーナーも私に時間を与える必要がある。

ファン・ハール監督の視点からすると、ユナイテッドのユースが生んだ選手たちはユナイテッドを前進させるだけの能力を持ち合わせていなかったということだろう。

19歳のルーキーを3600万ポンド(約69億円)で買ったことでジェームズ・ウィルソンが余剰人員となった。

これまでバスビー・ベイブスや92年組を生み出してきたクラブにとって、ユース出身者の問題は心配のためになりつつある。

＜元記事：Louis van Gaal is putting Manchester United boast in danger＠Manchester Evening News＞

残る5名ってのはサム・ジョンストン、パディ・マクネア、ジェシー・リンガード、アンドレアス・ペレイラ、ジェームズ・ウィルソンかな？

ファン・ハール監督を擁護すると、このところのユース出身者はファギー時代からほとんどファーストチームに定着していなかったのが現実。決してユース育成のレベルがめちゃめちゃ高いってわけじゃないよね。

キーラン・リチャードソン、ダロン・ギブソンあたりはレギュラーになれず移籍、トム・クレヴァリーやジョニー・エヴァンスあたりは一時期チャンスがあったものの活かしきれず失速した感じかな。フレッチャーとラファエルはレギュラーだったけど、ラファエルは移籍組って感じ。

ファン・ハール監督が売っちゃって勿体ないと思ったのはダニー・ウェルベックぐらい？そのウェルベックにしてもアーセナルで昨シーズンのリーグ戦では4ゴールしか決めていないから本当に勿体なかったかは微妙なラインだ。

ただ、ローンで出したヤヌザイは完全移籍させないでほしいのと、ウィルソン、ペレイラ、マクネアあたりは積極的に起用してほしい。

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